アメリカのメジャーな経済新聞The Wall Street Journalが、鷲宮らき☆すた町おこしに関して記事を書いてくれたのですが
商工会への取材のでは言ってないことを書かれてるし、町おこしの流れが勘違いが多く、
女装コスプレ写真が1面にメインで出てたので関係者・らき☆すたファンの反応は悪いです。
 私もまさか変な風には書かないだろ〜と思ってたので実名で取材受けたのですが。残念なとこにw;


原文
http://online.wsj.com/article/SB121737740486095275.html
大体あってる日本語訳
http://www.el30.net/archives/category/fringe-domestic/

記事の重大な誤認:らき☆すたの話題性で鷲宮の初詣参拝客が倍増したが、この30万の初詣客を全部らき☆すたファンとして扱っている。

記事と取材の不整合:取材の時点ではコスプレのファンを確認できなかったみたいなのに、コスプレが記事のメインになっている。地元の理解が想定外あるのは事実だが、私を含めらき☆すたファン・地元・商工会の大多数は、少なくとも(女装)コスプレは支持していない、象徴的ではあるがそれを主軸にするのは納得いかない所です。

 コスを大きく扱うのは少なくともアメリカでの読者の目を引きやすいし最初から
考えていたのかもしれませんが、本当に努力した商工会他関係者には勝手すぎる記事になってしまってます。

 私自身は抗議する立場にないですし、記事を見た友人他の感想を聞いたところ 
無関係の人が見ても全体としては持ち上げ記事なので そう悪い印象にはならなかったらしいと認識しました。
 ので、基本的にはこのまま放置しますが 少なくとも自分の意見には責任を持ちたいので
ここに立場の表明としてインタビューの文章を残しておきます。

 私は口下手なもので、電話取材では大事なところを伝えられないと思ったので
文書で取材に応じることにしてました。(記事を見ると私自身の意見・見解はちゃんと伝わってるので正解でした)

 多少、文章的におかしいところは大目に見てくださいw;(作品じゃないし)

7/13のメール (名前は修正、メールほぼ原文のまま)

The Wall Street Journal △△様

 らき☆すたサークルの美幸・伊月(○○)です。
予定よりメールが遅くなり申し訳ありません。
自分でも経緯を振り返っている時期だったので
書きすぎましたが、一連の流れを説明するには長文になりましたw;
 使いやすい要点を拾っていただけたらと思います。


・○○さまが考えられる「らき☆すた」の魅力について

 様々な魅力が詰め込まれていますが、日常のちょっとした共感を魅力的なキャラクターと共に楽しめるところがポイントですね。
 キャラクターはオタク好みなある種記号的、いわゆる萌え要素
をそれぞれ持ってますが、非常に素直に描かれており、温和な世界観であるため
しつこく感じず温かみもある作風に思います。
 私としては自由奔放なオタク趣味のこなたが自分にとても近く感じ、
こなたにツッコミつつも仲良く付き合ってるかがみの関係がうらやましく、私はかがみ大好きで楽しんでますね。
 マスコット的な可愛さはつかさが一番とおもってますが^^

 自分の好みとは別で ブレイクした要因と思うことは、地道に原作ファンが増え
ゲームやCDを出してきて、安易にアニメ化せず時期を置いてクオリティが高いと
注目されていた京都アニメーションによってアニメ化されたこと。
 ニコニコ動画等をネット動画の、多くの人が同時期に視聴して視聴者もまた
発信者となる楽しみで盛り上がっている時期に、それを意識して
原作よりノリとパロディ的な楽しみを増やした作りにしてくれた事。
著作権の開放的な利用に挑戦していた角川の対応も功を奏し、ファンの支持が厚くなったと感じました。


・「おっかけ!せーらーふく」について(どの様に取材されたのか、取材にかかった時間、発行部数等)

 舞台紹介本としての「おっかけ!セーラーふく」は実は2種類あって
放映開始直後の昨年4月に作ったものと、放映終了後12月に1冊で総まとめできる
ものとして作ったものがあります。
 4月に作ったものも470部ほど頒布しましたが、
当時の私の発行意図は町おこしとは別のところにありました。
 放映されてその週のうちに、この背景は春日部駅なんじゃないか等
ネット掲示板・ニコニコ動画コメント上で、背景場所の話題が出てきたとき
現地に行く人が出てくるのは容易に想像されました。
 特にこの盛り上がってるネット上でのアニメファン層、つまりらき☆すた原作からの
落ち着いたファンではなく他のアニメの祭り的な流れから来た新しいファン達が
埼玉の普通の公共空間や住宅地で探し回って、あるいは騒いだりしたら・・・
 らき☆すたそのものへの批判につながってしまう; とまず心配しました。
しかし、私も大好きな作品の舞台に思いを馳せ、その空間を共有するような
楽しみの感覚も、重々わかる人間だったので
「どうしたらファンが楽しめて、なおかつ周りに迷惑をかけないですむだろう?」
という方向で考えるようになりました。
 そして思い至ったのは、現地に行きそうな人にはあらかじめ正確な情報を与えて
不審に迷い歩かないように、注意すべき事項も先に伝えられるように、
そしてそれをなるべくファンが読んで楽しいものにするという事でした。
 このときの本は、自分のサークルだけでの頒布だったので
さほど広い範囲には発信できませんでしたが、放映開始から1ヶ月を待たず
先手を打てたことは意義がありました、鷲宮のボランティアの中心になってくれた方は
この本を見てらき☆すたを見始めたという縁が生まれたので^^

 アニメ放映中の半年余りは逐次背景的な場所を探す作業でした。主にネット上での画像検索や、
他のファンの調べた結果を収集して 月1〜2回ほど直接撮影取材に行っていました。
電車で3時間ほどかかる(往復6時間)ので現地の限られた時間の中での取材では、
地元ファンや同好のファンの車に乗せてもらうこともありました。
 京都・奈良取材は関西在住のネットゲーム友達等にも手伝ってもらい楽しい旅行になりました。
4〜7月はファンの間でもだんだんにぎやかに盛り上がってきた時期です。

 7月、急増していた鷲宮神社参拝のファンの動きに対するオタク批判記事が
隣接地域の市民を名乗る方のブログにアップされ、ネット上で騒動になりました。
(後にこれはヤラセが入った意図的な批判だったことが明らかに)
 作品内容そのものに関しては問題となるような性表現も暴力表現もなく、
良心的なファンが多いと確信していたので。大好きなこの作品がせっかくの魅力的な舞台、
製作サイドの地元贔屓の意図をファン自らの態度で台無しにしてしまう悲劇と、
他のもっとはっきりした倫理問題に絡む作品よりも槍玉に上がる悲劇を心から避けたく思い
サイト上で呼びかけをしてました。
http://bluetwintail.sakura.ne.jp/LuckyStar/washinomiya-p01.html

 8月に発行した本では舞台には触れず、放映終了後にまとめることにしました。
4月に訪れたときから鷲宮神社には歴史・神道的な興味もあり、アニメをきっかけ
とした参拝は少々気が引けたところもありました。
 そこが「本来どういうところか知らずに訪れ、ただ見て帰る。」これが失礼に当たり、
「知った上で また別の視点で楽しむ。」これが望ましい方向だろうと考え
おっかけ!セーラーふく2007まとめの編集を始めました。
 らき☆すたを通しむしろ本物を知る機会とするべきだとか、町おこしの企画の話も
声がかかったところだったので、一般の方が少し中を見る事もあると思い、
ファンの感心を地域にそのものへ向けることもできるという実例を、
誰かが形で示しておいたほうが後々らき☆すたへの良い評価にも繋がると、
少々打算的ながらモチベーションが上がるところもありましたw

 良きライバルとして意識してたのはブログです。舞台紹介(聖地巡礼)に関しては、
ネットでは各種ブログ等でカラーのデジカメ写真、地図サイトと連携した案内、
アニメの画像キャプチャも(慣例的に)使用しての情報が各所にあり、
こちらは白黒写真メインに、地図も版権上流用できずキャプチャ画像も使えない
検索も出来ないし、絵も描けるとはいえ同人としても中の下レベルという。
 不利も多かったですが、らき☆すたファンが読んで楽しいものを作るのが第一
だったので、個人では撮影できない秋葉原や大宮のアニメグッズショップの取材や
新しいファンでは把握しきれないらき☆すたに関するイベント状況、
写真の中に絵を描くことでより舞台と作品の距離感の視点を縮めてみるなど
時間の許す限り工夫はしてみました。

(鷲宮神社の取材に関しては
  図書館での資料 資料館での質問 神社への取材 氏子さんへの取材
 の順番で、下調べをした上で疑問点や現在の解釈を聞くのを心がけました。
 らき☆すたの話題性も(外からの)鷲宮神社の再評価にも繋がってくれればと思います。)

 自費出版(同人誌)という、制約も多いけれど仕事ではなく自分の趣味で
書きたいように書ける媒体の可能性を試せた感もあります。
 結果として多くのファンからうれしい感想をいただいています。
遠くから来て余すところ無く見学することができたとか、
歴史や現地を知ることで、絵的な背景をより知ることができる
(修学旅行の項は、一緒に旅行しているような感覚に)のが好評でした。

 発行部数は400・300・300と刷って合計1000冊で、現在までに750部余り頒布しました。
 もう少し手広く頒布したかったのですが、秋葉原のショップでは扱ってもらえませんでしたw

 らき☆すたとファンのためのにあったほうがよいと思った本なので、
このようなものは角川(著作者側)とかが出してくれてもいいなぁとおもってます。


・ファンとして、鷲宮商工会の企画等に協力されていると聞いております。どん
なアドバイスをされているのでしょうか。


 私が最初お話を伺ったときは、お土産としてストラップを考えているときだったので
まず物としてファンに需要があるかどうかでした。
 イベントと同時期に売り出すころにはキャラクターごとの生産比率、
人気のバラつきだけでなく単品で残った場合の売れ方の違いを考慮したりしました。
 幸手市商工会の方でもストラップを作るときになったときは
キャラクター選び、絵の選定から、
(すいませんここはナイショ)も手伝いましたw

 鷲宮でのらき☆すたイベントでは私のほか有志ボランティアグループが、
イベント案が現実にできるかどうかの判定や混雑予測、列の誘導等を考えたり
実際の現場での列整理・警備にあたりました。
(会場選びや客席配置も商工会と一緒に会議して、よいものになりました)
 ファンのオタク層はイベントに慣れている人が多いため、知っているルール
で指示すれば一般の方より素直に動いてくれます。長時間並んでもクレームはほとんど無いです。

 普通の客商売のお客さんと違ったファンの心の機微を説明するのがメインでした。


HN・PN:美幸(みゆきち)・伊月(いづき)
    らき☆すた同人サークル みゆる〜む伊月SIDE(個人)
    http://bluetwintail.sakura.ne.jp/LuckyStar/


 このメールへの返信では、特に全体の流れの説明、個人的な意見、客観的な分析等が分かりやすくとても参考になったということでした。 感動したとまで書いてくれたのはうれしかったですw 数箇所の引用に際して本名での掲載を承諾したのは、WSJの信用と、この時の対応からですね。


7/17のメール (名前は修正、メールほぼ原文のまま)
 らき☆すた関連でもう一つお聞きしたかったのですが、神社内でアニメのシーンを再現するファンの人がいるという一部報道がありますが、これは本当なのでしょうか?私が取材に行った時はその様な方はいなかったのですが・・・

 らき☆すたではアニメにも漫画にも神社境内で制服を着てる場面は無いので
神社内でアニメのシーンを再現、というのは厳密には間違いですね。
オープニングでの鳥居と茶屋の間(神社の外)を歩く場面はありますが
 (アニメの境内では柊姉妹は巫女姿)本物の巫女さんは神社にいますがw
 イベント前後コスプレ好きの方が、来て撮影というのはあったようですが 普段はさすがにいません。
が、連休等ならたまにいるようです。
 基本的にはコスプレで来るのは不謹慎なので歓迎は出来ないことで
イベント等でも容認するとは書かないけれど、あまり禁止と書いて
全体の雰囲気を損ねることもないかなという判断がされてました。
 舞台・町おこしとして知名度が上がった結果、けして多くはないけれど中には
態度・マナーのよろしくない人もいるので(少ないけれど悪いところは目に付いてしまう)。
ファン向けのガイドラインというか、アピールは必要な時期に来てるなぁと 関係者と話しております。

 ちなみに、○○様はコスプレはされるのでしょうか?

 似合うものがあったら興味はありますが、まず女装はできないですね〜。w;
同人イベントの自分のブースでなら、こなたの父そうじろうの様に
作務衣と茶羽織で店番したことはありますが、ただの室内着でもあるので
コスプレというほどのものじゃないですね;

HN・PN:美幸(みゆきち)・伊月(いづき)
    らき☆すた同人サークル みゆる〜む伊月SIDE(個人)
    http://bluetwintail.sakura.ne.jp/LuckyStar/